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「最新流行」の落とし穴

企業のソフトウェアは、想像以上の長い間使われ続ける。

1980年頃、業務管理システムの多くはCOBOLで作られていた。
少ないメモリと記録装置で動かすこれらのシステムは、2000年に問題が起きることが分かっていたが、心配する開発者はほとんどいなかったのだ。

問題になるシステムは2000年までに使われなくなるか、新しい技術で2000年問題は根本から解決されると思っていたのである。
しかしそれらのソフトウェアは、そのまま 1999年12月31日になっても使い続けられ、2000年を迎えた。

新しい技術の案件で稼ぐ

コンピュータ業界では新しいハードウェア、ソフトウェアが目まぐるしく発表されてきた。
「集中」「分散」「ネット」「汎用機」「オフコン」「サーバー」「クラウド」などの、新しい流行がこの30年間次々と出てきた。
これらの言葉は、ユーザが持っている資産を古くさく見せ、業界が継続して案件を売るためにとても都合がよかった。

これらの企業に導入されたシステムが、流行がすぎたあとどうなったかは不明である。
例えば、IT化の立役者として、一時は企業内LANで全盛を極めたNovel社の「NetWare」で作られたLANは、現在どうなっているのだろうか。
SCSIを席巻し、ほぼすべてのパソコンのストレージとして装備されたIDE規格のHDDも、すでに生産中止となり入手が困難になりつつある。
「サーバー」という金物を意識することなく、ネットに接続すれば仕事が進められるのが、現在のコンピュータ環境である。
だがネットのリソースを喰い尽くすワームやボットの対策はきわめて貧弱な状況だ。
安全に、継続して、利用できる環境を選ぶのも、危機管理の基本となる。

進歩は遅いが、堅実さと安定性でユーザを得ている製品もあるが、ほとんどは、その時代の流行で生まれ運良く売れた製品であり、数年を待たずに消えてしまう OS、開発言語、環境も沢山ある。

一方で長い間ずっと使われ、なくなっては困るハードウェアがある。
工場設備では、いまだに DOSマシン、PC9801がコントローラとして使われている。さらに昔の 8bitマシンを使った設備機器さえある。
しかし今や市場でこれらのパソコンを入手するのは極めて困難になっている。

ユーザの利便と関係なく、メーカーの利益を追求するための製品は、経営戦略の都合で朝日に当たる霜のように市場から消えてしまう。
安定して使い勝手が良い製品でも、いわゆる市場原理で消える場合がある。

業務で使われる「道具」は、長い間動かす必要がある。
「絶滅」するようなハードウェア、ソフトウェアを選ばないようにする選択眼が必要な世の中である。

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